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「日本ブランド」、ロシアでブーム 

「日本ブランド」、ロシアでブーム
北方領土問題の大幅後退とは裏腹に、現在世界で日本文化への関心、羨望が最も強い国はロシアかもしれない。ロシア人が「日本」という時、特別の意識や親近感を示すのだ。
ロシア各地の都市を訪れると、必ずあるのが柔道の道場と日本レストラン、それに折り紙クラブである。折り紙クラブは小学生に人気で、折り紙大会がしばしば開かれる。
柔道は黒帯六段のプーチン大統領自身が宣伝塔であり、「柔道は礼に始まり、礼に終わる。それは日本の長い文化伝統が生んだ哲学そのものだ」と公言する。ロシア人は格闘技が好きで、合気道、空手も人気が高い。
日本レストランはいまやモスクワに300軒以上あり、市民権を獲得した。朝のテレビでは、日本料理特集を伝え、「日本人の長寿の秘訣」などと奨励している。日本料理ブームに火をつけたのが、比較的安い日本料理店チェーン『ヤキトリヤ』だ。
モスクワに20軒以上ある『ヤキトリヤ』チェーンを経営するレクサンドル・コロリョフさんは元在日ロシア大使館の専属コック。「日本料理といえば当初高級料理として敬遠されたが、あこがれの的だった。中流層でも入れる日本レストランという発想の転換が成功した」
モスクワには、日本の食器と化粧品を扱う店も20軒以上営業しているし、日本独特の健康法を実施する「日本クリニック」、大正時代の着物や装飾品を扱うインターネット店もオープンした。「芸者スクール」がオープンしたという新聞報道もあった。日本映画際、生け花・茶の湯のセレモニーでは会場は満員になる。
最近、日本の漫画がロシア語に翻訳されて書店に並び、若者たちの間で静かなブームとなっている。アニメの主人公の衣装を着飾るコスプレやマンガ喫茶といった日本のサブカルチャーも浸透している。
村上春樹はロシアで最も人気のある外国人作家であり、昨年の総発行総数は40万部で作家別では2位だった。以前イズベスチヤ紙に「村上春樹か吉本ばななか」という長い論文が載ったが、村上龍、三島由紀夫、川端康成、芥川龍之介など純文学系が根強い人気を持つ国はロシアだけだろう。
ロシアの経済発展に伴い、トヨタ、三菱、ソニー、パナソニック、キャノン、スバルといった日本の多国籍企業が進出。ロシア人のあこがれのブランドとなっている。モスクワの日本企業数は140まで増えたが、日本製品の進出も日本ブームを広げそうだ。
海外旅行ブームのロシアでは、日本は旅行先としても人気で、この5年間で日本への旅行者数は2倍になった。日ロ友好団体、日本センターといった日本との親善を目的とする親日的社会組織が次々に誕生している。
ロシアの日本ブームについて、ロシアのPR会社「ポイント・パッサート」の最高経営責任者(CEO)を勤める親日家のユリヤ・ストノギナさんは「現在のロシア社会で日本ほど魅力的なブランドの国はない。政治家や学者が好んで小さな四島をめぐる議論を仕掛けるが、一般大衆の間では日本は政治的ではなく文化的な手段によって広大な領域を獲得し、ロシア人の心を捉えている。日本はまだこのことに気づいていない」と指摘する。
日本文化への関心は旧ソ連時代から比較的強かったが、石油価格高騰に伴う経済成長や社会・政治の安定が、日本への関心を大幅に高めたといえる。
問題は、草の根レベルの親日が政治分野に及んでいないことだ。ロシア政界では「国益」「大国」「領土保全」がキーワードであり、北方領土返還を要求する日本を批判するのが政治ブランドとなっている。日本外務省には、親日というソフトをハードに転嫁しようとする意思もなければ、アイデアもない。
ロシアの日本ブームという格好の材料を無視した領土問題の不毛の応酬を見ていると、日ロ両国の政治家、外交官の発想と活動の貧困さを感じざるを得ない。
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